実行時間短縮
default
セットアップ時間削減
default
総テスト工数削減
default
1858年創業の伊藤忠商事株式会社(以下、伊藤忠商事)は日本有数の総合商社の1つです。世界62カ国に100の拠占を置き、繊維、機械、金属、鉱物、エネルギー、化学品、食料、生活産業、不動産、情報通信技術、金融など幅広い分野の取引や、国内外における事業投資を行っています。伊藤忠商事は2019年、「デジタル化」「シンプル化」「イノベーション」を3本柱とした海外事業の基幹システム変革の取り組みを開始しました。
無秩序に広がったITランドスケープの中で改革を成し遂げることは困難な取り組みでした。ITチームは幾つかの大規模なシステム変更の期間中もビジネスの俊敏性と革新性を維持する必要がありました。最も困難な点の1つは、Fit-to-Standardアプローチで、システムを真のテジタルプラットフォームへ転換するために、高度にカスタマイズされたオンプレミスのSAP ERP ECC 6.0からS/4HANA Cloudへの移行が計画されました。この変革プロジェクトには、契約、物流、在庫管理、財務管理に至るまで、伊藤忠商事のビジネスのプロセス全体が関わっていました。
伊藤忠商事 IT·デジタル戦略本部で、プロジェクトマネージャーとして海外 50社の変革を牽引しているITストラテジストの原田修作氏は、プロジェクトの成功に不可欠な領域の1つとして「テスト」を挙げています。SAPトランスフォーメーションイ二シアチブの広大な範囲と規模の要件に対応するためには、ほとんど手作業で行われていた既存のプロセスを近代化し、統一する必要がありました。
原田氏は言います。「従来のテストでは、2つの点で限界がありました。まず、リソースが問題でした。50社に導入するためのテストを行うには、何年もかかるでしょう。2つ目は、 テストの質を標準化することです。」
Tricentis(トライセンティス)が提供するTricentis Toscaを実装する前に、伊藤忠商事のテストチームは120のテストケースからなる標準的な回帰テストスイートを使用しており、それぞれのテストケースは手作業で1.5時間を要していました。各国でテストを行う際にはこのテストセットを複製し、各地域のニーズに合わせて修正していました。この地理的な複雑さにより回帰テストに必要な時間は指数関数的に増加し、10人のテスト担当チームではすぐに持続できなくなりました。
原田氏は、従来のSAP環境と新しいSAP 環境の両方に対応する、拡張性のある自動化されたソリューションが必要であることを理解していました。 「Tosca を選んだのは、SAPとの強い結びつきがあったからです。」
伊藤忠商事の10名のテストチームは、Toscaを使用して回帰テストを自動化し、導入フェーズを大幅に加速させ、S/4HANA Cloudで新規ビジネスプロセスと移行されたビジネスプロセスが共に意図通りに動作することを確認しました。
[ご採用事例ビデオ]