Tricentis 国内調査: 約3分の2(64.1%)の日本企業が依然として手動テスト中心、システムの安全性とサービスの継続性に対する懸念が浮き彫りに

Tricentis Japan合同会社 – 2025年12月18日 – AIを活用したソフトウェア品質のグローバルリーダーであるTricentisは本日、日本国内の大手企業を対象に、「品質保証体制とAIテスト自動化」に関する調査レポートを発表しました。本調査は、品質問題のビジネスインパクト、人材・組織面の制約、テスト自動化とAI活用の現状を定量的に明らかにするものです。
調査の結果、システムやサービスの安定性・信頼性に関して「リスクを感じていない」と回答した企業はわずか2.5%にとどまり、97.5%の日本企業が何らかのソフトウェア品質リスクを認識していることが明らかになりました。具体的には、情報セキュリティやデータ管理、サービス停止時における業務や顧客への影響、そして障害やトラブル対応にかかるコスト負担などが挙げられています。
こうした懸念があるにもかかわらず、テスト全体の自動化率を見ると、自動化率60%未満の企業が64%を占めており、手動テストが依然として主流である実態も明らかになりました。なお、昨年Tricentisが実施したアプリケーションモダナイゼーションに関する調査でも、手動テストが主流であることが指摘されており、今回の品質保証調査でも同様の傾向が改めて確認されています。
また、回答者の半数(50.6%)が、ソフトウェア品質を「最重要経営課題」または「経営リスク要因」として認識し、これに次ぐ重要要素として捉える回答も含めると約80%以上の回答者が、品質を単なる現場レベルの課題ではなく「経営が扱うべきテーマ」として捉えていることが分かりました。こうした企業では、認識が低い企業に比べ、AI搭載型テスト自動化ツールを本番環境で運用している割合が高く、KPI管理などガバナンスが浸透している傾向がみられました。さらに、約9割が品質保証体制の維持・強化における人材採用・定着の課題を抱えており、「品質を担うための適切なスキルを持つ人材の不足」が大きな制約となっていることも浮き彫りになっています。
Tricentis Japan合同会社 代表執行役 成塚 歩は次のように述べています。
「今回の結果から、多くの日本企業が自社のテクノロジーシステムやサービスの安定性を一貫して提供し続けられるかどうかという点で、2026年を迎える前に、十分な確証を持てていないことが見られました。世界的に大規模なシステム障害が相次ぎ、それらのビジネスに与える影響がオペレーション上、レプリケーション上のリスクであることを踏まえると、これは大きな懸念材料と言えるでしょう。デジタル環境がさらに複雑化していくなか、多くの企業は、こうした課題に対応する手段としてAI活用に一層の期待を寄せると考えられますが、適切なガバナンスが伴わなければ、AIが問題を加速させてしまうリスクもあります。
テスト自動化やAIを十分に活用し、品質を競争力と成長の源泉に変えていくためには、品質を“現場のタスク”から“戦略的な経営課題”として捉え直すことが不可欠です。ソフトウェア品質とテストのグローバルリーダーであるTricentisは、企業のソフトウェア開発のプロセスに品質を組み込み、一つ一つの変更が信頼向上につながるよう支援しています。品質を経営課題として位置づけることによって、日本企業は『スピードか品質か』という古いトレードオフから脱し、信頼を持続的な競争優位へと転換させることができるでしょう。」
本調査は、従業員数1,000名以上の大手・エンタープライズ企業に所属し、自社のソフトウェア開発・テスト・品質保証に責任者またはマネージャーとして関わるIT/DX/情報システム部門の401名を対象に実施されました。調査の主な結果は以下の通りです。
調査結果のハイライト
本調査の詳細はこちらからダウンロードいただけます:
Tricentis Japan 2025年レポート 「品質保証体制とテスト自動化の現状」
~AI時代における課題と「経営資産化」へのロードマップ~
調査方法:
本調査は、株式会社IDEATECHの協力の下、2025年10月31日から11月7日の間、オンラインで実施されました。回答者の対象は、大手・エンタープライズ企業(従業員数1,000名以上)のIT/DX/情報システム部門に所属し、自社のソフトウェア開発・テスト・品質保証に責任者またはマネージャーとして関わっている方で、401人から回答を得られました。
Tricentis(トライセンティス)について
トライセンティスは、継続的なテストソリューションとテストプラットフォームのグローバルリーダーです。トライセンティスのAIを活用したソリューションは、ソフトウェアテストをこれまでとは根本的に異なるレベルまで変革します。完全にコードレスで自動化された、AIによってインテリジェントに実行するアプローチです。アジャイル開発と複雑なエンタープライズアプリケーションの両方に対応し、ソフトウェアリリースのスピードを加速し、コストを削減し、品質を向上させることで、お客様のデジタル変革をご支援します。トライセンティスは、DevOps、クラウド、エンタープライズアプリケーション向けのソフトウェアテストを革新したことで広く評価され、Gartner社、Forrester社、IDC社を含む主要な業界アナリストからリーダーとして認められています。McKesson社、Allianz社、Telstra社、Dolby社、Vodafone社などの世界の著名なブランドを含む3,000社以上がトライセンティスのテストソリューションを活用しています。詳細については、https://www.tricentis.com/ja をご覧ください。
本件に関するお問合せ先
(広報代行)ホフマンジャパン株式会社 バンティング/村住/松崎/小倉
E-mail: TricentisPR_JP@hoffman.com